レッド・ホット・チリ・ペッパーズは長く続いているバンドだ。

しかも定期的にアルバムがリリースしてくれるモンスターバンド。

レッチリのギタリストは人が初期から次々変わったりするが、アルバムを届けてくれる珍しいアーティストだ。

自分の元に最初に届いたのが、ワン・ホット・ミニット。確か15歳ぐらい。

その時のギタリストは、自分が今後ドはまりするバンドだということを当時は知らない、ジェーンズ・アディクションのメンバーであるデイヴ・ナヴァロだった。

デイヴ・ナヴァロがレッチリに入るとこんなバンドマジックが起きるのか、今はそんな事を考えることもできるが、これを最初に聞いた当時15歳の少年は、ラウドに酔い極太ファンクのオシャレさに目覚めるには十分な破壊力だった。

そんなレッチリが新譜を出したという。

Unlimited Love

正直言う。このアルバムを出すのは知っていたが、聞いたのはアルバム発売の二ヶ月後。

そう、中年の元バンドマンは社会に揉まれるうちに、違うところは揉まれてフニャフニャになったが、肝心の心臓はカチコチに冷え切って既にハートブレイク。いや、動脈硬化してしまったんだ。

とりあえず、シングル曲のRed Hot Chili Peppers「Black Summer」を聞いてみた。

レッチリってライブ音源とか、普通にYou Tubeでもそうだけど、バンドサウンドがペラペラなの、なんか中身が薄いというか。いつもそんな感じを自分は受けてたの。

しかし、ある日「ベック」という漫画が自分の深層心理まで影響するぐらい刷り込まれたぐらいの時期に、本当のかっ飛んだロックン野郎って音の薄い太いなんて関係ないって思えたんだ。

ローリングストーンズはヘボヘボしたロックンロールをカッコよく今でも鳴らしてくれる。

ヨレヨレでペチペチでもロックなんだ！

今回のレッチリの「Black Summer」を聞いて、自分はそういう部分がよくわかった。再確認。

シングル曲はなんで、あんなにライブ音源みたいなミックスでギターのペラペラさを強調するかのごとく、ドラムは音像遠く、ベースはベースらしくなく、ボーカルは変わらずなのか？

それはレッチリが、今、現代のローリングストーンズだからである。

ああ、昔アルバイト先で自身をロックミュージシャンと言ってた中年の男性がいて、毎日変な薬を飲んでたのか足がやばいぐらいフラフラだった人がいたが、その感じのロック。に、レッチリがなったのを感じた。

あのペラペラバンドサウンドがバンドマジックを引き起こしてくれる。

そのバンドマジックが詰め込まれたのが今回のアルバム！Unlimited Love！！