ロックな映画10選
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映画と音楽は、共に彩り合っているアートカルチャー。
劇中曲・テーマ曲・題材・サウンドトラックなど、重要な役割を果たし相乗効果が得られる。作中でロックミュージックが使用されていなくとも、映画にインスパイアされて曲が生まれることもある。
今回は、「ロックな映画」ということで個人的嗜好ではあるが10作選んでみました。
『The Crow』『The Crow: City of Angels』
邦題は『クロウ/飛翔伝説』。
アメリカンコミック『ザ・クロウ』の実写映画で1作目はブルース・リーの息子であるブランドン・リーが主演して話題になった映画。死から蘇った悲しきヒーローが復讐をしていくストーリー。
残念ながらブランドン・リーはこの撮影中に事故で亡くなってしまったが、キャスティングを変えて劇場版は4作品作られている。
2作目まではロックテイストが強く、1作目のテーマソングはStone Temple Pilotsの『Big Empty』、サウンドトラックにはThe CureやNine Inch Nails、Rage Against The MachineにPanteraなどが参加。
2作目ではDeftonesの演奏シーンが観られ、サウンドトラックにはKoЯn、White Zombie、Filter、PJ Harvey、イギー・ポップなどが参加している。
まさにロックな映画。
『あの頃ペニーレインと』
原題:Almost Famous
監督であるキャメロン・クロウ自身が15歳でRolling Stone誌の記者になった経験から半自伝的に作られた映画。
音楽ライターを目指していた高校生のウィリアム。記事が認められ人気急上昇中のバンド・スティルウォーターのツアーに密着取材することになる。まだまだ幼いながらもバンドやグルーピーとの生活を共に過ごしながら、ロックの世界を目の当たりにしていく。
スティルウォーターはLed Zeppelinをモデルにしていて、昔のバンドらしいパーティー三昧のツアー。キャメロン・クロウ監督が経験してきたロックンロールの熱狂と失望、夢と家族、出会いと別れが色濃く映し出されています。
そしてペニー・レイン役のケイト・ハドソンがめちゃくちゃ可愛い。
実生活のケイトはブラック・クロウズのクリス・ロビンソンと2000年に結婚。06年に離婚後、MUSEのマシュー・ベラミーと交際し男の子を授かった。結婚はせずに現在は日系のミュージシャン、ダニー・フジカワと交際し、間に女児が誕生している。
ミュージシャン好きなのね。
『Bandits』
女囚4人がバンドを始めるというドイツの映画。
刑務所内で知り合い、バンディッツというバンドを組むことになった女囚のエマ、ルナ、エンジェル、マリーは、警察のパーティーで演奏する事になったが、直前に脱走のチャンスを掴み、そのまま逃亡する─。
この映画は内容云々、曲が良すぎて観た直後にレコードショップへサウンドトラックを買いに急いだ思い出がある。
ヘタウマ感があり"リアル"な彼女たちの魂を感じる傑作。映画はヒットし、その作中の曲の使い方や映像がとても美しかった。
今も聴けばそのシーンが蘇ってきます。
ロックな演奏が聞ける、ロックな映画。
『DETROIT ROCK CITY』
KISSのコンサートに行くために奮闘する少年たちが巻き起こす騒動を描いたエドワード・ファーロング主演の青春コメディ。KISSが本人役で登場しているほか、メンバーのジーン・シモンズが製作に携わっている。ロックな映画にならざるおえない!
「KISSを悪魔の使者と信じる母が彼らのチケットを燃やしてしまう。何としてもコンサートを見たい少年4人は、チケットを入手しようと悪戦苦闘する─」
こういう青春ロックコメディは純粋に面白い。
サウンドトラックではEverclearがThin Lizzyの『The Boys Are Back in Town』をカヴァーしており、映画の内容と重なって面白い。Thin Lizzy自身も『Jailbreak』で参加している。
他にCheap Trick、David Bowie、PANTERAはTed Nugentの『Cat Scratch Fever』を、Marilyn MansonはAC/DCの『Highway To Hell』をそれぞれカヴァーで参加している。
お気に入りはThe DonnasのKISSの名曲『Strutter』のカヴァー。
『Anvil! The Story of Anvil』
邦題:アンヴィル! 夢を諦めきれない男たち
バンドの半生記や自伝的な映画はあまり受け入れがたいものもあるのだが『Anvil』は別。
カナダのヘヴィメタルバンド「Anvil」。
人気が衰えて必死に働く現状を嘆きつつ、いつかスターダムに返り咲く日を信じ続けるメンバー。
そんなバンドに2年間に渡って撮影されたドキュメンタリー映画。
これはガチ泣きした傑作。
様々な映画メディアで高評価を得て、日本でのライヴが重要なポイントになっている。
若干うまくまとまりすぎている感は否めないが、カッコよければそれでいい。
かつてAnvilに影響を受けたとしてMetallicaのラーズ、Motorheadのレミー、Guns'n Rosesのスラッシュらもインタビューで参加している。
予告だけで泣けてきます、、、ロックって素晴らしい。
『Singles』
『あの頃ペニーレインと』のキャメロン・クロウ監督によるグランジ・ロックで沸き立つシアトルの町が舞台の恋愛映画。
グランジが流行りだした時期を描いており、ファッションや全体的な雰囲気が当時のリアルなシアトルを映しています。
2組のカップルの恋愛の行方と人間模様を描いた作品で、90年代の月9などのトレンディードラマのように観れます。
マット・ディロン演じるクリフはバンドマンでPearl Jamのエディ・ヴェダーらとバンドを組んでおり、若くて綺麗(?)なエディ・ヴェダーが観られます。
他にAlice In Chains、SoundGardenらが出演しており、サウンドトラックも豪華な顔ぶれが揃っています。
グランジかもしれないけど、ロックな映画。
『音楽』
すごくシンプルなタイトルの日本のアニメーション映画。
変わった作画にインパクトがあり、観てみれば何故『音楽』というシンプルなタイトルなのかが分かるはず。
NETFLIXでBGM代わりに選んだのだが、観入ってしまった。
ストーリーはよくあるような、ヤンキーが音楽を始めてみた、というモノなのだが、ストーリーが続くに連れ裏切られっぱなしでめちゃくちゃ面白かった。
観終わったあとは「音楽の原始」を感じる壮大な感動に包み込まれるに違いない。
声優にはゆらゆら帝国の坂本慎太郎、岡村靖幸、前野朋哉、竹中直人など著名人が連なっており"ただ者ではない感"を感じる。
またNETFLIXに『Metal Lords』という作品がある。
メタルバカが「学校のバンドコンテストに出よう!」という青春おバカストーリーで割と想像通り進んでいくのだが、意外な展開が起こり楽しかった。
スペシャルゲストも出ているのでメタル好きなら楽しめると思う。
もう、雰囲気からしてロックな映画。
『Lost In Translation』
ソフィア・コッポラ監督の東京を舞台にしたロマンティック・ムービー。
仕事のために来日した俳優ボブ(ビル・マーレイ)と、同じく仕事で来日しているカメラマンの夫に付いて来た妻シャーロット(スカーレット・ヨハンソン)の淡い出会いと別れの物語。
言葉の通じない国で、孤独感やセンチメンタルな雰囲気が包み込む不思議な映画。
この映画には音楽でMy Bloody Valentineのケヴィン・シールズが携わっており、ストーリにメランコリックな印象を与えている。
シューゲイズノイズが、儚く響き渡る様はどこか懐かしく感じてしまう魅力がある。
ソフィア・コッポラ監督、スカーレット・ヨハンソンと共に出世した名作です。
ああ、刹那的、ロックな映画。
『バタリアン(1&2)』
原題:The Return of the Living Dead (& PartⅡ)
ホラー映画にはロックがよく似合う。
そんなこんなで悩んだのだが、シリアスなスプラッターやスラッシャーよりも、ややコメディーが入ったモノが好みなのでバタリアン。
子供の頃は怖かったが楽しく見れる傑作だ。当時はこれが金曜ロードショーで放送されていたんだから時代を感じる。
劇中歌としてロックっぽいのは流れているが、そういう訳ではなくて自分で選曲して当てはめてみたいと思える映画。
まぁどれもそうか…。
とりあえずMarilyn Mansonの『Angel With The Scabbed Wings』は絶対に合う。確かこんな曲流れてるし。
あとAmenの『Dead On The Bible』なんかもその系統。
そんな感じで観るのも楽しいかも。
ホラーロック映画。
『ロスト・ハイウェイ』
原題:Lost Highway
"カルトの帝王"ことデヴィッド・リンチ監督の映画。Nine Inch Nailsの『The Perfect Drug』でお馴染み。
デヴィッド・リンチ監督の映画はバンドで例えるとTOOLみたいな印象。
それかKing Crimson。
ダークでプログレでサイケ。難解なほど、そこに至った考察をしてみたくなる。
バンドの曲展開やMVなどは意外とデヴィッド・リンチ作品の流れを持っているものが多く、語らずともシチュエーションや展開で本質を表現する。
ダーク系、メタル系、V系で多い印象。
Mudvayne(マッドヴェイン)なんかは最たる例。
ということでロックな映画10選を紹介してきたが、ロックと映画が好き故に突っ込みたくなるような残念な映画があるのも事実。
特に日本映画には本編とは全く関係のない内容の曲が使われることがある。
そんな残念だった日本映画を最後にちょこっと。
■ Death Note
なぜかRed Hot Chili Peppersの『Dani California』と『Snow』が主題歌。
Death Noteとカリフォルニア??
歌詞は全くストーリーと関係なく、曲調も全く合っていない。
大作にしたくてネームヴァリュー優先で選曲したんだろうと思われ、意味を知らずに変な単語がプリントされているTシャツを着ているみたい。
原作もレッチリも大好きなだけに非常に残念。
映画自体も安っぽく、余計な間があったり大げさな演出が原作潰しをしていた。
NETFLIXで配信されているUS版はまだ良かったが、やはり2時間程度にまとめるのは無理があるようだ。
■ モテキ
音楽記者という設定でもあるので、作中には沢山の音楽が流れ、フェスでのシーンもある。
ストーリーは面白いのだが、ロキノンDDみたいな。
劇中に流れる楽曲やアーティストは良いのだがロキノン系なら誰でもOK!的なロキノンヤリマン感が残念。
特にPerfumeを肯定してB'zを否定する主人公にはガッカリ。
メディアの評価に洗脳されているミーハーで面食いのロキノンヤリマンなのである。どちらの方が商業的なのか考え直して欲しい。
誰が何を好きかなんてどうでも良いが、ファッション性に"かぶれた"薄っぺらさを感じてしまった。もうちょっと硬派にロックを好きであれば楽しめたと思う。
あと「ロキノン系」って死語らしいですね。
今は何て言うんだろう?
そんな事を考えることも時間の無駄。
■ CUBE 一度入ったら、最後
CUBEのオリジナルを観た人ならほぼ全員思うだろうが、あんなにカッコよくて面白い映画をなぜ…と、つい口が悪くなってしまう日本版リメイク。
日本映画によくある、コンセプトに合わさないダサい商業性が、映画業界全体のレベルを下げており音楽も然り。
星野源が嫌いなわけではにが、流石に主題歌は原作に対する冒涜でしかない。
本質(原作、オリジナリティー)と集客(キャスティング、商業性)、価値を生み出すのは明らかに前者である。
しかしサウンドトラックはオリジナルに忠実であった。
ならば内容も主題歌もアンビエントでインダストリアルであるべきである。
私の理想はSCHAFTの『Vice』。
■ BECK
人気漫画だが、そもそも事がうまく運びすぎるので萎える内容。
ラップヴォーカルというのも流行りに飲み込まれていて軽薄。
とは言っても漫画なので何でもあり、カッコよければ良いじゃん!である。
しかし、
オープニングはRed Hot Chili Peppersの『Around the World』。
エンディングはoasisの『Don't Look Back in Anger』。
それでタイトルはBECK。
はっきり言ってミーハーすぎる。
レッチリとオアシス使っとけばロックでしょ??みたいな。
私は、ライヴを気分で中止にしてしまうバンドは大嫌いである。
でもってコユキ歌わないの??
それ実写する意味ある!?
基本的にアニメや映画ではオリジナルの曲を作るべきだと思う。
ドラゴンボールやドクタースランプとかのように。(古い)
いわゆるアニソンというもの。
それがだんだんと現存するアーティストの歌謡曲を使用するようになって、アニメや映画の内容との"格差"が生まれてしまう。
オープニング曲が始まったらそれはもう物語が始まっているということ。
せめて書き下ろして欲しい。
話は変わるが、散歩番組などでボブ・ディランとはっぴいえんど使いすぎ問題もあるが、それはまた別の記事で書こうと思う。
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