ギターシンセサイザーを操るギタリスト
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ギターだけどギターじゃない音が出る
スタビライザーが付いた近未来的デザインのギターコントローラー・Roland G-707が1984年に登場して、ロック界でもギターシンセサイザーが活躍しました。
ギターシンセサイザーとは、一般的にはGKという専用のピックアップをギターに装着し、弦振動による信号をシンセサウンドに切り替えて出力する、というもの。
これはBOSSのギターシンセサイザー【SY-1000】のデモ動画
最近はあまり見かけなくなったが、ギターエフェクターのようにも使えるし、ギターサウンドとは全く異なるサウンドを出すことでバンドの印象付けや可能性を広げることができます。
特にライヴでのギターシンセのサウンドは「おっ!?」と思わせる飛び道具的な使い方が「何かこのバンドすごい、面白い」となることも多いです。
そんなギターシンセサイザーを使っているロックギタリストはどんな人がいるのでしょうか?
今井寿 / BUCK-TICK
『太陽ニ殺サレタ』でのギターシンセが代表的。
『殺シノ調ベ』収録の『Oriental Love Story』や『Victims Of Love』などにギターシンセが使われています。
今井寿がギターシンセを使用したことで、ギターシンセを使う人が増えました。
またSTARR LABS社という製品のZTARというMIDIコントローラーの変わった楽器を使用しており、これもシンセサウンドを出す"飛び道具アイテム"です。
他にもテルミンを使用したり、テルミンとギターがミックスされたギターを制作するなど非常にアヴァンギャルドなギタリストです。
室姫深 / Die in cries
テクニカルなリズム隊にギターシンセを自然に取り入れていたDie in cries。
1st『VISAGE』はダークな面が強いがギターシンセを有効に使い楽曲を高いクオリティーに押し上げていました。
室姫深は今井寿に影響を受けてギターシンセを導入したそうです。
デビュー前はG-707を使用していましたが、FERNANDESとモニター契約をしてからは自分のモデルにGKを搭載していました。
あまり大げさな使い方はせず、曲の中にすごく上手く効果的な使い方をしていた印象です。
Bloody Imitation SocietyでもGKを搭載したギターを使っていたことがあるのですが、実際に使用していたかは不明です。
BUGでの活動では使用していたようですが、シンセなのかシンセギターなのか区別が難しいですね。
潤 / PIERROT
ギターシンセと言ったらまず出てくるのが潤。
パート名がGuitar Synthという程なので多くの楽曲で使用しており、PIERROTの強みでもあります。
インディーズの頃はシンセドライバーを外付けしていたが、メジャーデビュー後はシンセシステム内蔵型のオリジナルギターをメインで使用していました。
PIERROTはギターシンセを大胆に取り入れており、曲毎に多彩な表情を付けることに成功していた。
コンセプトの強いバンドなだけに、そのサウンドがバンドの印象付けや表現力において大きな役割を果たしているのが覗えます。
ここまで大々的にギターシンセを使うバンドはなかなかいないと思います。
しかし効果的なアイテムであるのに稀なパターンであるのが不思議なくらいと思えますね。
実際に使用するとなると、セッティングの複雑化やコントロールの多忙化から離れてしまうことが多いのかと思われます。
純粋にリアルな音を追求することのカッコ良さもあるのかもしれません。
また、専門のシンセサイザーやマニピュレーターを起用することで、より完成度の高い楽曲を追求したのかもしれません。
ただバンドの存在証明を与えるのには多大なアイテムだというのは確かだと思います。
自分たちの表現方法の一つとして活用するのには可能性の幅を大きく広げてくれるアイテムですね。
ここからは番外編。
HISASHI / GLAY
HISASHIとTALBO Secret FACTORYが製作した「EVO」というギターがあります。
これはギターシンセドライバーのRoland GK-KIT-GT3を標準搭載しており、ギターシンセとしても使えるギターなんです。
ただHISASHIはギターシンセをどれほど使っているのかは分かりません。
G-707も所有しているが改造して通常のギターとして使用しているようなので。
だいぶ前の話ですが、確か『Winter again』か何かのレコーディングでギターシンセを使ったというインタビューを読んだ憶えがあるのですが、間違っていたらすみません。
イントロの部分ですかね。
ライヴでは使っている印象はないですが「EVO」にしても多様性は追求しており、レコーディングで使うことはあるのかもしれません。
制作の際にGKドライバーとの相性も深く関わっており、マニアックなHISASHIならではの理想が詰め込まれているのは間違いなさそうです。
またテクノの大御所ことP-MODELの平沢進さんも「EVO」を愛用しています。
平沢さんはとにかく変わった奏法や機材を使うので、ギターシンセに留まらないので割愛します。
美術館で会わないように気をつけます。
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